試乗コースはやまびこDとE。
当日の天候は晴れで気温が高めだったため、昼頃になると雪面は大分荒れました。
VECTOR GRIDE CORDOVA Standard
L175 / R20.4 / 120-85-110

低速だとイマイチエッジがグリップしません。
ポジションに気をつけると多少はマシですが、やはり全体的に流れ気味です。
ただある程度スピードを出すと印象は変わり、グリップ感が出始めます。
ターンインでトップを食わせることができたときはいいのですが、そのあたりの感覚が十分に掴めないまま、試乗が終了してしまいました。
この板のフィーリングは、個人的にはあまり合いません。
ARMADA DECLIVITY 88 C
L176 / R17.2 / 131-88-112

滑ってみると普通の板です。
センターの広さは感じません。
直前のCORDOVAとは違い、中低速でもそれなりにグリップしますから、安心感があります。
ターン弧はオールラウンド。
小回りでも撓ませれば意外なほど返ってきます。
グサ雪に入っても安定しているし、踏んで解放すれば走ってくれます。
これ、かなり気に入りました。
ARMADA ARV 88
L176 / R16.5 / 120-88-114

第一印象はDECLIVITYと似ています。
小回りから大回りまで、普通にこなせます。
踏めば返ってくれて、軽快さすら感じました。
ただ突破力はあるのですが、硬めの荒れに入ると、やや叩かれるようにも思えます。
板からの反応は。DECLIVITYの方が分かりやすかったです。
LINE PANDRA 92
L161 / R16.5(@175) / 125-92-115

何気なくK2を除いていたら、スタッフから声を掛けられました。
センター幅80〜90程度で、踏んで撓ませることができるキャンバー系、メタルの強さは不要、という希望を伝えたところ、隣のLINEに連れていかれて勧められた板です。
ソールサイズを合わせて、さあ履こうというときにL161に気付きましたが、まあいいやとそのまま試乗。
軽いです。
短さは感じません。
グサ雪に入っても安定しているし、ギャップで飛ばされても板だけがすっぽ抜けるようなことはなく、安心感があります。
板の返りは強すぎず弱すぎず、身体の下にスッと戻ってくれるので、失敗が少ないと感じました。
ターン弧は大〜小までOK。
コンディションにもよりますがが、あまり横にせずに縦に走らせたい板でした。
「これ、レディース?」
と聞いたら
『ユニセックス、いやジェンダーレスです』
BLASTRACK BLASER
L176 / R16.5 / 130-97-117

操作性が良く、動かせばその分だけ動き、踏めばその分だけ返ってきます。
荒れた雪に入っても蹴立てていく強さはあるが、決して強すぎることはありません。
ツインチップの板では、たまにテール側が寸足らずのように感じることもありますが、この板はフラットテールのため、テールを使おうとして、グリップせずに流れてしまうことがありません。
ただしテールが勝手に食ってくれる訳ではなく、テールを食わせる操作は必要です。
返りはそれほど強くないので、小回りはゆったり目になりました。
ICELANTIC PIONEER 96
L174 / R17 / 131-96-118

菅平でのNOMADとSHAMANの印象を伝え、改めて踏んで撓む板のリクエストをしたところ出てきた板。
センター86mmが貸し出し中のため、とりあえず96mmを試すことになりました。
希望より太目ですが、全く問題ありません。
ICELANTICの板って、個人的には見た目は硬そうに感じるのですが、決してそんなことはなく、強さとしなやかさが両立している印象です。
踏んだときにブーツ下で、しっかりしたグリップが感じられます。
ただそのグリップは強烈に食うものではなく、ややズレながら力強く削る感じ。
返りは比較的穏やかですが、小回りも十分対応できました。
低速でも高速でもグリップ感が変わらず、分かりやすいです。
ICELANTIC PIONEER 86
L174 / R17 / 121-86-108

あたりまえですが、印象は96とほぼ同じ。
96の操作性がいいので、敢えて86を選ぶ積極的な理由が見つかりません。
強いて言えば、86の方が小回りでクイックさが出てきます。
雪質にもよると思いますが、積極的にズレを使おうとしたとき、ズレないわけではありませんが、センター付近が頑張ってグリップしたがるところはやや気になりました。
ZUMA FLAGEA
L169 / R19 / 113-84-107

やまびこD上部は全面浅いコブ状態になりましたが、硬めのコブに中回り突っ込むとやや暴れます。
そんな滑りしなけりゃいいじゃん、と言われればその通りなんですが....
操作性は悪くありません。
回転性能は素晴らしく、ポジションさえ間違えなければ、荷重と回旋に応じてキレイな丸いターン弧を描いてくれます。
スペック上のラディウスは大きいのですが、小回りも全く問題ありませんでした。
妙高連山 DS169
L169 / R17.1 / 138-100-126

荒れた斜面での安定性は期待どおりです。
ただ操作性にややもっさり感があります。
特に小回りでは積極的に回旋を使っても、板がなかなか回り込んできませんでした。
疲れていたのは確かですが、それだけじゃないはずです。
OGASAKA E-TURN 8.5
L174 / R15.6 / 126-85-108

オガサカらしいセミファット。
成長したやまびこDのコブを舐めるように乗り越えていきます。
エッジグリップも弱すぎず強すぎず絶妙です。
ちなみに踏んでもポンポンと返ってくる板ではないので、小回りでは積極的な回旋が必要でした。
スキーヤーの操作には素直に反応しますが、余計なことは一切してくれない。
なんかこんな板あったよなー、と思い浮かんだのはUnity。
いい板なのにあんまり売れないところも良く似てます(失礼!)
VAN DEER FREERIDE 98
L180 / R18 / 138-98-120

ザクザクボコボコの斜面でも走る走る。
成長したコブをガンガン突破します。
ビビると板だけが走っていっちゃいますから、歯を食いしばって付いてってください。
エッジグリップは強めですが、外せるし、外せばズレながらも力強く雪を削ってくれます。
ポジションさえ間違えなければ、踏めば返ってくれますから、小回りだって問題なし。
けど脚力はそれなりに必要です。
もっと元気な時に乗りたかったなー。