今シーズン参加した試乗会は、ブランシュがHEAD、白樺高原国際がOGASAKAと、単独メーカーのものでしたが、今回はいろいろなメーカーの板を試すことができます。KANDAHARさんはレーシング系のショップですから、持ち込まれる板もレーシング系が中心ですが、数は少ないものの、オールラウンドモデルも出してくれます。レーサーが振り向きもしないデモ系の板は、乗り放題(^^v
ASAMA2000の状況ですが、天候は雪。乾いた小雪が終日降り続きました。しかしゲレンデの雪は大変柔らかく、昼頃にはメインのコースであるステージ1は、かなり荒れてしまいました。
試乗は、1本で大〜小までこなせるオールラウンドなスキーを主な対象にしています。
VOLKL PLATINUM CD SPEEDWALL
L178/R18.6/122-76-104

試乗開始時刻に、たまたまVOLKLの前にいました。
『お決まりですか?』
というスタッフに希望を伝えると勧められたのがこれ。VOLKLは今シーズンモデルの継続だそうですが、昨シーズンは試乗してませんでした。
「ちと長いなぁ」
と言うと、
『トップとテールがロッカーになってますから、長さは170位、Rも15〜6に感じると思いますよ。』
試してみると、正にその通り。長さは全く感じません。大変ターンに入りやすいです。ターン弧も大〜中はもちろん、小回りがしやすいのに驚きました。安定性があり、操作性も良い、そして良く走る。何でもできるスキーと言えます。
もちろんスキッディングも全く問題ありません。
昨シーズンは何故試乗しなかったんだろうと考えましたが、たぶんプロフィールのレングスとラディウスを見て敬遠したんだと思います。ちょっと勿体なかったなぁ(^^;と感じるくらいに良いフィーリングでした。
STOCKLI LASER SX
L170/R15.6/120-70-99

STOCKLIのモデルは基本的に2年間継続します。今乗っているLASER SCは、今シーズンモデルチェンジしましたから、来シーズンも同じです。来シーズンにモデルチェンジするのは、LASER SXとLASER CX。違いを聞くと、SXはメタルが厚く、CXはグラスが厚いということ。また来シーズンのモデルは、ねじれの返りを早くするため、トップとテールにカーボンシートを挟んでいるそうです。
まずはLASER SXを試乗。
大回り〜中回りは、安定性、操作性とも大変良いです。小回りについては、個人的な好みではもう少し軽快感が欲しいと感じました。SCのようなしなやかさは、あまり感じられません。また斜面の荒れを少し拾いやすいようにも感じます。
足許がかなりしっかりとしていますので、硬い斜面では力を発揮するかもしれません。
STOCKLI LASER CX
L170/R14.1/122-68-100

SXに続き、CXも試してみました。
操作性は軽く、大変滑りやすいです。感覚的には「しなやか」と言うより、「軽快」なスキーと言えるでしょうか。大回り〜小回りまで何でもこなすことができそうです。安定性も悪くはありません(驚くほど良くもありませんけど....)。
私自身は、もう少しトーションが弱い方が好きです。ターンから抜け出すときに、たわみが返るのではなく、ねじれが返るという感覚があります。メーカーの狙い通りに仕上がっているのですが、スキーヤーの好みもありますので、STOCKLIのオールラウンドモデルを試乗される方は、SXやCXだけでなく、ぜひSCも試してみてください。(ちなみに今回の試乗会に持ち込まれたSCは163cmでしたが、今週末の菅平でのICIの試乗会には170cmも持って行くそうです。)
ATOMIC BLUESTER AX
L169/R17.2/113.5-70-97

今シーズンのD2 DEMO X TYPE-Aは、世間では絶賛されていましたが、私にはイマイチ合いませんでした。昨年ASAMAや野沢で試乗した際も、悪いとは思わないけど....、という印象。
しかし『絶賛』スキーの後継モデルですから、他の試乗会では人気集中で、この試乗会のようにいつもひっそりと横たわっていることはないでしょう。ということで、今のうちに(^^
スタッフのおにーちゃん曰く、
『印象、変わってますよ!』
リフトを降りて、コース上部まで移動しながら、
「う、ちょっとヤバイ(合わない)かな?」
スキーを履いて、緩斜面を移動するときの感覚って、結構当たります(^^;
気を取り直して滑ってみると、
「おぉ、素晴らしい!」
今回はハズレです(^^
乾いた乗り味は相変わらずですが、非常に操作しやすいスキーです。エッジホールドはかなり強いのですが、それを感じさせない操作性です。D2 DEMO X TYPE-Aはスキーの個性(強さ)がダイレクトに出ていた印象ですが、BLUESTER AXは懐の広さを感じます。PISTE ROCKERというトップ10%がロッカー形状になっている構造ですが、その効果が出ているのでしょうか。
荒れた斜面でも安定していますし、良く走ります。スキッディング操作については、基本的には問題ありませんが、エッジホールドが強い分、少しだけ気を遣いました。
ATOMIC BLUESTER SX
L165/R11.5/123-67-107.5

今シーズンのD2 DEMO X TYPE-Sは、野沢の試乗で私が絶賛したスキーです(^^
そんな「絶賛」スキーの後継ですし、直前に乗ったAXの好印象から、期待は高まります。
実際に滑ってみると、乾いた乗り味はAXと同じ。軽快な操作感で、当然のことながら小回りは大変やりやすいです。しかしターン弧を大きくすると、どうしても板が内に入って来たがります。まぁショートターンモデルですから、大回りの性能に注文を付けるのは、無い物ねだりと言えるのかもしれませんが、ちょっと残念でした。
また、ロッカー形状だからでしょうか、スキーにやや短さを感じてしまいました。
スキッディング操作においても、内に入りやすい感覚があります。
ELAN AMPHIBIO WAVEFLEX 14
L168/R14.1/125-74-104

昨年の試乗の印象として、乗りやすさには文句の付けようがないにもかかわらず、「つまらん」と失礼な評価をしたスキーです(^^;
ELANのレーシングモデルがずらりと並ぶ中に、今回も白いヤツと黒いヤツが転がっています。
「来シーズンモデルはどこか変わってるんですか?」
『板そのものは変わってませんけど、バインディングが変わりました。軽くなって、たわみも出やすくなってます。』
変わってないと言われた時点で立ち去ろうと思ったのですが、たわみやすくなったと聞いて、試してみることにしました。
って言っても、今年のモデルと交互に乗る訳じゃありませんから、正直違いはよく分かりません(^^;斜面は大分荒れていましたが、安定していて、操作性も良く、大変ターンに入りやすいスキーです。
ステージ2の方が空いており、斜面の荒れもそれほどではありませんでしたので、少しスピードを上げて中〜大回りを試してみました。走り、安定性とも決して悪くはありませんが、感激するほどでもありません。まぁ、カッ飛ばすのが好きな人が選ぶ板じゃないとは思いますが....。
DYNASTAR SPEED GROOVE DEMO R18
L165/R13.0/119-67-102

ロシに行って、お勧めを聞いたところ、α、β、γとそれぞれ説明してくれました。ところが勧められたのは何故かディナ(^^;
ディナはここ数年出荷を絞り込んでいたような話も聞いたことがありますが、結構な種類と本数の試乗スキーが並んでいます。勧めてくれたスタッフのおにーちゃんは、
『ショートターンベースですが、どこでも滑れます。すごく操作しやすいですよ。トップスキーヤーも使ってます。渡部三郎さんとか。』
私を見て、ベテランスキーヤーの名前を出してくれたのでしょうか。お気遣いありがとうございました。
荒れた斜面でも安定して、楽に操作できます。キャンバースキーですが、トップから雪面に食い付く感じではありません。ショートターンベースですから、小回りの性能は文句なし。中回りも快適です。しかし大回りになると少しスキーが内に入ってきます。
滑走中は、トップからテールまでエッジ全体で雪面を捉える感覚が返ってきますので、安定感もありますし、安心感もあります。
HEAD i.Supershape
L165/R11.4/121-66-106

HEADを覗いていたら、スタッフのおっちゃんが寄ってきました。
見ていただけなんですけど....。
せっかくなんで相談をした結果、勧められたのがこれ。ショートターンスペシャルみたいなプロフィールです。コミュニケーションがイマイチだったかと思いつつ、試してみました。
小回りの操作性は、当然のことながら素晴らしいです。荒れた斜面ですが、浅回りから深回りまで余裕を持って操作できます。中回りも、荒れた斜面で安定しています。
ステージ2の斜面で中〜大回りを試してみました。俗に言うナチュラルバーンの状態でしたが、ラディウスが小さいにもかかわらず、スキーが内に入ってくる感覚が小さく、操作しやすさを感じました。
ここで時刻はちょうど3時。私の滑走は定刻ですが、試乗会も終了の時刻です。当然その後フリーで滑る訳などありません。即撤収です。
結局自分の板は、棺桶に積みっぱで、降ろしもしませんでした(^^
KANDAHARさんの試乗会は、結構のどかな雰囲気ですが、今週末の菅平でのICIさんの試乗会は、目が血走っている方や、マニアックな方も多数いらっしゃるでしょう。今回のように何の知識もなくフラリと行くと白い目で見られそうなので、少しは情報収集して行こうと思ってます。