雪面のコンディションは、午前中は柔らかくパックされた整地で、昼前頃から緩み始めましたが、大きく荒れることはありませんでした。
BLASTRACK FARTHER
L176/R17.5/126-92-114
初代のFARTHERを所有していますので、感覚的な比較をしながらの試乗となりました。
まずは大回り。
エッジホールドはそれほど強くありませんが、意識的に食わせると、センター〜テールが気持ちよくホールドしてくれます。
やさしいエッジングを心掛ければ、どこかが引っ掛かることもなく均等にズレてくれますので、整地での操作性は非常に良いと感じました。
フラットテールになったからか、ターンマキシマムでテールが良く撓み、解放時に板が走ります。
小回りでは反応がやや鈍く、自分で操作する必要がありました。
センター幅が広いこともあり、クイックな切り換えにはなりません。
全体的な印象として、トップの抑えはイマイチです。
軽くても安定していますが、切り換え時の走り以外は、初代よりもややマイルドになったように感じました。
いい悪いではなく、個人的な好みでは初代の方が好きです。
BLASTRACK VERSANT
L178/R17.3/133-103-120
滑走時の印象はFARTHERと似ていますが、VERSANTの方がしっかり感があります。
エッジが適度にグリップしてくれますので、スピードを上げても不安感はありません。
フレックス・トーションともやや強めに感じますが、ズレが使いやすいので操作性は悪くありません。
板の反応も良く、ショートでは板が身体の下に帰ってきてくれますから、FARTHERよりも楽です。
普段使用しているSTÖCKLI LASER SCと比べると、センター幅が+31mmですから、さすがに太さは感じますが、見た目ほどもっさりしておらず、むしろ軽快さすら感じます。
朝は整地でも午後はグサ雪という春のゲレンデでも、朝から夕方までこれ一本で快適に滑れそうです。
コブは....、入ってないけど、どうなんだろ?
BLUEMORIS S-POTION Type4.5
L165/R12.5/121-67-105
水上高原での試乗時と違い、やや張りの強さを感じました。
真上からしっかり踏まないと厳しい板ですね。
良く走る板なので、切り換え時に板に置いていかれそうになりますが、身体が遅れると板が撓まず真っ直ぐ走ってしまいます。
ショートターンモデルですから、キレのいいショートは当然と言えば当然ですが、ロングでも問題ありませんでした。
ズラすことは可能ですが、基本的にはエッジを食わせるスキーです。
SWALLOW ZUMA GENE
L173/R19.0/114-79-106
ただ乗っているだけでもそれなりにターンはできますが、安定性はイマイチです。
スキーを撓ませるように荷重すれば安定性はまずまず。
エッジホールドは強めで、ある程度のスピードでカービング系で滑るのに向いているように感じました。
スピードの中でズラすのはやや気を遣いましたが、低〜中速であればそのようなことはありません。
当日の雪質に対して、板の張りが強すぎたようです。
Slatnar GROOMER 2.0
L172/R17.0/119-76-105
去年試乗したRiseのフィーリングはイマイチでした。
今年もそのポップな色調の板は健在ですが、隣に黒いやつも並んでます。
冷やかし半分にスタッフに
「この黒いのって、ただの色違い?」
と声を掛けると、
『いえ、メタルが2枚入って、サイドウォールもレーシング系で、....』
と一生懸命説明してくれましたので、冷やかしじゃ済まなくなって試すことに。
滑ってみると、荒れ始めた雪面に吸い付くようにコンタクトします。
柔らかい雪ということもあるでしょうが、雪面をガッチリと捉えるというより、ソフトに食いつくような感触で、エッジングはコントロールしやすかったです。
ラディウスは大きいものの、小回りも問題なく、安定性もまずまず。
試乗後、
『どうでした?』
「好印象♡」
KOMORI AMC90
L175/R17.0/128-90-117
普通に滑れます。
決して悪くないんです。
エッジホールド、安定性、操作性....。
でもね、取り立ててこれという良さも感じないんです。
偉大なる平凡ならいいんですが、どっちかというと中途半端な印象でした。
SWALLOW ZUMA ZERO
L172/R17.0/125-84-110
手に持っても、リフトに乗っても、滑っても、軽いです。
雪面は荒れてますから、ややバタつくのは仕方ありませんが、不思議と不安定さは感じません。
ただ走りません。
撓みを開放しても走りません。
そんなもん、求めちゃいけない板なのかな。