出展メーカーは、STÖCKLI、BLOSSOM、KNEISSL、CROCです。
会場は水上高原スキーリゾート。
ゲレンデは緩斜面が中心で、急斜面は荒地がガリガリに凍っているか、ちょいパウ状態ですし、中斜面は幅が狭く起伏もあり、あまり試乗向きとは言えませんでした。
天気は朝イチは曇りでしたが、その後湿雪が降り始め、雪面は柔らかくパックされたエッジを食わせやすいコンディションです。
STOCKLI LASER WRT ST
L172/R14.8/118-66-100
来シーズンからの新モデル。
まず大回りで滑ってみると、LASER SCのようにトップが貼り付いてからエッジ全体で切れ込んでいくという感覚ではなく、トップにはややルーズさがあり、センターからテールに強めのホールドを感じました。
スキーを外に動かしてもどこかで動きにくくなることはありません。
雪を削りながらズレていきますので、コントロールはしやすいと思います。
小回りでは、長さの関係か俊敏さは感じませんが、操作性はいいです。
安定性があり操作性も良く、エッジを食わせても外してもOKという、高いオールラウンド性を感じました。
もうワンサイズ短い板も試乗してみたい気がします。
STOCKLI LASER SX
L170/R15.4/120-70-99
現行モデルのSXには、やや張りの強さを感じましたが、少しマイルドになったように感じます。
基本的には大回りから小回りまで、ターン弧は選びません。
STと似て、トップから食うのではなく、センターからテールでホールドする感じですが、SXの方がやや抜けがいいでしょうか。
エッジホールドは強すぎませんから、スキーを動かしやすく、大回りではターン弧の調整が楽でした。
小回りでは返りが穏やかで、扱いやすさを感じます。
SCと比べると、ややドライな乗り口ですが、結構気に入りました。
BLOSSOM FLERE PLUS
L165/R13.5/123-67-104
特に低速ではエッジホールドの強さを感じます。
スキーを動かしても途中で動き渋る感覚があり、ズレでの調整に難しさがありました。
スピードを出すと、この強さが安定感につながりますが、大回りでのターン弧の調整にはやや気を遣います。
小回りでは、思ったより反発は強くはないものの、やはりエッジが食いやすいのが気になりました。
荒れた新雪にも入ってみましたが、取り回しが軽いため、特に滑りにくさはは感じませんでした。
脚力と技術が必要な板だと思いますが、残念ながら私には両方ともありません。
BLOSSOM FLERE
L166/R13.5/116-66-101
FLERE PLUSと違い、強さは感じません。
スキーは素直に動いてくれます。
エッジを食わせてもズラしてもいいので、大回りから小回りまで、コントロールしやすいです。
また反発が強すぎないので、操作性も悪くありません。
とは言っても、それなりに外力を受ければ返ってきます。
低速ではややマイルド感がありますが、スピードを出しても安定性に問題はありません。
プライズレベルでガンガン滑る方でなければ、不満は感じないでしょう。
私は不満を感じないどころか、めちゃくちゃ楽しいスキーだと思いました。
KNEISSL RED STAR SC
L165/R12.5/118-67-103
非常に扱いやすいスキーです。
スペック上のラディウスは小さいのですが、大回りも問題ありません。
ターン弧にかかわらず、エッジが噛み過ぎず、素直に動きます。
極端に返りが強い訳ではありませんが、踏めば回ってくれます。
小回りはもちろんですが、中回りも快適です。
STÖCKLI LASER CX
L170/R14.1/122-68-100
相変わらずしなやかに撓むスキーです。
小回りは、操作性はいいのですが、板の反応が期待より少しだけ遅く感じます。
もうちょい機敏な返りが欲しいと思いました。
大回りでは、低〜中速までは気になりませんが、高速になるとやや不安定さを感じます。
全体的にもう少し強さがあってもいいと思いました。
脚力の強い方や体重のある方は、頼りなさを感じるかもしれません。
CROC SL WORLD CUP
L165/R12.5/118-67-103
足許からしっかり感が伝わってきますが、操作性は悪くありません。
エッジホールドは強いものの、スキーの動かし難さは感じられず、雪面との力のやり取りが分かりやすいです。
小回りは、さすがに歯切れの良いターンを刻むことができます。
大回りでは、トップを抑え過ぎると内に入り気味ですが、真上から踏んでやればそれほど気になりませんでした。
純レーシングではありますが、扱いやすさが印象的でした。
ちなみに、このCROCは来シーズンからブランド名が変更されます。
某サンダルメーカーとカブるのが原因らしい。
『イメージダウンなんだって。』
「そりゃワールドカップで活躍するレーシングスキーが、サンダルと一緒にされちゃねぇ。」
『いや、サンダルの方が。』
「へ....?」
スキーヤーとしてはどうしても贔屓目に見ちゃいますけど、一般的にはそんなもんなんですかね(^^;
ということで、新しいお名前は....。
AUGMENTだそうです。
なんか、つまんねー名前。
BLOSSOM CROSS WIND
L172/R16.0/131-85-112
最後にちょいパウの急斜面を滑りたくて、メタボ系の板を試すことにしました。
STÖCKLIのSTORMRIDER?
いや、乗ったことない方にするか....、ということで。
BLOSSOMらしく、乗り味はしっかり目。
エッジホールドはやや強いと感じました。
大回りは、可もなく不可もなく。
小回りでは、センター幅の割には切り換えのもたつきはありませんが、ややテール側に強さを感じます。
板を回旋させたとき、少し動かしにくさがありました。
整地も新雪も意識したスキーなんでしょうが、もう少しソフトでもいいかと思います。
laser cxは、現行モデルと比較していかがでしたでしょうか?
中毒者さんの昨年のcxコメントを拝見すると、現行モデルの方がベターのように感じましたので。中毒者さんご自身の愛機だと理解していますが、オガサカと比較した場合の違いも、よろしければお教えいただきたく。。来季、オガサカKEO'S RTにするか、cxにするか、悩んでいるもので。。。。フレックスの柔らかい、しっとり系が好みです。よろしくお願いします。
まず私が昨シーズンまでメインに使っていたLASER CXは、現行のひとつ前のモデルです。
現行のCXは先シーズンと先々シーズンに一度ずつ試乗しただけですから、そのときの印象との比較になります。
来季のCXは、現行モデルと比べるとややマイルドになった印象を受けました。
しなやかな撓みは健在ですが、今までには無かった「弱さ」を感じたのも事実です。
ただこの「弱さ」という表現は、ある程度スピードを出したり、自分から積極的に踏んでいった結果、雪面から返ってくる力に対して、板の反応が私の期待よりもやや鈍かったり、やや遅かったりということですから、このようには感じない、または表現しない方もいらっしゃるとは思います。
私個人的には、現行CXの方が好きです。
残念ながらOGASAKAの来季モデルはまだ試乗していませんので、比較はできません。
ここ数年の傾向から考えれば、私が来季のCXに感じたような「弱さ」はなく、スピードやターン弧への対応幅も高いのではないかと期待しています。
それでも「しっとり系」という意味では、STOCKLIに分があるかもしれません。
もし機会があれば、KEO'Sをプレート違いで試してみることをお勧めします。
試乗板には通常はFLプレートが付いていると思いますが、ジョニーさんの好みからすれば、FMプレートを試す価値もあると思います。
また、BLOSSOMのFLEREは試したことありますか?
もしかしたら気に入るかもしれませんよ。
(PLUSの方じゃありません、念のため。)
KEO'Sを試乗したら、またインプレをアップします。
Stockli cxの件、来季モデルと現行モデルの差は微妙なレベルと感じました。Keo's+FMプレートや、BlossomのFlereも、今後の試乗会で試してみたいと思います。Flereは中毒者さんの試乗インプレを拝見すると、かなり楽しい板のようなので、ぜひ試してみたいのですが、Blossom自体が試乗会に出てくるのがかなり限られているようなので(というか今季はもうなし?)試乗は困難かもと感じています。ご丁寧なお返事ありがとうございました。指導者でありながらご謙遜されつつ、ご自身の感覚をうまく表現できる方は少なく、中毒者さんのインプレを読むことは気持ちがよいです。今後も中毒者さんのインプレを楽しみにしています。
滑りのスタイルは人それぞれですから、他人のインプレはあくまでも参考程度で、最終的にはご自身の感覚を信じてください。
BLOSSOMは、どちらかというと自分から仕掛けていって楽しい板だと思います。
大きめの試乗会には結構積極的に出て来ますから、まだチャンスはあると思いますよ。
もし興味があるのなら、
https://www.volare-co.jp/contact
から今後の予定を問い合わせてみてはいかがでしょうか。
良い相棒と巡り会えるといいですね。
そうですね。最終的に自分の感覚を信じるということ、忘れずにいきます。
BLOSSOMの試乗会については問い合わせたみたいと思います。いろいろとありがとうございました。