菅平にしては暖かかく雪は柔らかめでしたが、空いていたため時間が経っても荒れはそれほど酷くはなりませんでした。
今回の試乗板は、チューンナップでかなりエッジが立てられて、乗り手や雪質を選ぶ仕上がりだったように感じます。
BLOSSOM NUMERO UNO N°1 RC
L170/R16.0/121-71-106
色気のない名前になっちゃいましたが、中身はイタリアのUnityという異名を持つ(?)旧GREAT SHAPEそのものです。
本来であれば大変操作性の良い板なのですが、今回はエッジが噛み噛み。
どうやらチューンナップが原因のようです。
滑っていてエッジが外れると思ったところまで動いても、食ったまま。
菅平らしい硬い斜面ならまだ良かったのかもしれませんが、この日のコンディションでは噛み過ぎです。
カービング系の滑りで板を走らせる分には楽しいのですが、急斜面でズレを使ってコントロールしようとすると、どうしても難しさを感じてしまいました。
BLOSSOM NUMERO UNO N°1 SC
L164/R14.0/121-71-106
メタルを抜いている分、RCよりも軽快です。
エッジを外しにくいことに変わりはありませんが、板の返りを上手く使えば、それほど扱いにくさは感じません。
ただ急斜面の小回りで、切替時にポジションが遅れると、板がすっぽ抜け気味になりますので、注意が必要です。
センターに乗っている限りは心配ありませんが....。
大回りでもトップから内に入る感覚は少なく、問題は感じません。
BLOSSOM NUMERO UNO N°1 SL
L165/R13.5/123-67-104
SC同様、板が荷重に反応してテンポよく返ってくれます。
踏んだ時のしっかり感もありますし、小回りで滑る分には不満はありません。
雪が緩み始めたこともあり、エッジで食い付くというより、ソールで受け止める感じが出始めましたので、ズレを使ってコントロールしやすくなりました。
それでも大回りでスピードを出すと、エッジの外しにくさを感じます。
センターポジションをキープできる方なら、問題なく扱えるでしょう。
BLOSSOM SQUADRA CORSE FIS SL
L165/R14.0/164-65-100.7
レーシング系でもFISモデルを試すことはあまりないのですが、思ったほどの強さは感じません。
逆に足許が安定しており、滑りやすいと思いました。
BLOSSOM全般に言えることですが、ポジションさえ間違えなければ、操作性に難しさはありません。
エッジが食い気味であることに変わりはありませんが、雪質が緩んだこともあってか、エッジコントロールは比較的しやすく感じました。
板に働きかけた分だけ返ってきますので、分かりやすいです。
BLOSSOM TURBO AM 74
L172/R15.5/124-74-104
テール側にやや引っ掛かりを感じました。
ポジションが遅れるとそれが顕著です。
SCやSLのように、踏んだだけでは十分に返ってくれませんから、自分で動かしてやる必要があります。
それでも動かした分だけ素直に回ってくれますから、コントロールはしやすく感じました。
大回りも安定しています。
BLOSSOM TURBO AM 77
L170/R14.0/131-77-111
小さめのターン弧のためには、かなり積極的に板を動かしてやる必要があり、あまり小回り向きとは思えません。
AM 74で感じたテールの抵抗は、より強く感じます。
表太郎の急斜面は完全に雪が緩みましたが、やや広めのセンターが柔らかく雪面を捉えてくれますので、低〜中速の小回りはコントロールしやすいです。
裏太郎では、大回りで少しだけスピードを出してみましたが、やや荒れ始めた斜面でも安定しており、不安は感じませんでした。
BLOSSOM TURBO AM 85
L172/R16.8/131-85-112
整地では内傾角を意識して、エッジを積極的に使った滑りの方がいいと感じました。ソールを意識すると挙動不審になります。
表太郎は雪が緩んで荒れ始めましたが、浮力を上手く使えば操作は楽です。
スキッディング系では縦方向のズレを意識した方がいいと思います。やや太目なこともあり、横ズレでは振動を貰いやすいです。
裏太郎での大回りは、エッジを食わせる意識で滑ると、安定して快適でした。
BLOSSOM FORMULA THREE SIXTY
L176/R-/120-86-110
トップからテールまでエッジホールドが強く、特に小回りには難しさを感じました。
ファミリーの中斜面でもズラし難さがあります。
表太郎の荒れた斜面に入ると、浮力があるので板をとられることもなく、雪面からの抵抗を貰えるので、操作はしやすいです。
裏太郎の大回りでは、不安定さはありませんが、スピードを出すとやや振動を拾います。
今回の試乗では、整地にはあまり向かないと感じましたが、昨年はそこそこ好印象でしたから、やはりチューンナップの影響かもしれません。
BLOSSOM FORMULA XPLORE
L172/R-/122-85-107
BLOSSOMらしくない(?)キャップ構造で、軽い板です。
そして不思議な乗り味。
エッジが食ってる感覚があるのですが、実際には縦方向にズレながら進んでいます。
最初は戸惑いましたが、慣れると悪くない。
反応にSL板のような俊敏さはありませんし、GS板のようなどっしり感もありませんが、この板にレース板や基礎板みたいなものを求めちゃいけません。
素直に乗れば、どんな斜面でもそれなりにこなせる、オールラウンド性の高い板だと思います。