4月5日(土)に菅平で開催されたICI石井スポーツグループさんの試乗会に参加しました。
当日の天候は晴れ。寒さも暑さも感じない快適な気温でした。
試乗コースはファミリー、かもしか、裏太郎(シーハイル)。朝一番はきれいに圧雪された硬めのバーンでしたが、昼頃にはファミリー、裏太郎とも荒れが目立つようになりましたが、かもしかは滑る人が少ないため、それほど荒れることはありませんでした。
STÖCKLI LASER SX
L170/R15.6/120-70-99

適度な張りがあるスキーです。板の硬さは感じませんが、朝の締まった雪をしっかりとグリップしてくれました。荷重すると板がキレイにたわむのを感じることができます。
エッジが急に噛むことはありませんし、グリップも強すぎませんから、ターン中に動かし辛かったり、ミスカービング等の失敗は少ないと思います。
大回りでは、足許が安定しており、安心感があります。板の走りもまずまずです。
小回りでは、返りが強すぎないため、コントロールしやすいと感じました。深回りから浅回りまで、ターン弧の調整も容易。
ズレを意識しても素直に動いてくれますし、大〜小までオールラウンドに使えるスキーだと感じました。
CXとどちらを選ぶか、悩ましいところですが、
適度な張りのSX
しなやかなたわみのCX
といったところでしょうか。
ATOMIC BLUESTER DOUBLEDECK3.0 SC+X12TL
L165/R10-11-12?/125.5-69-111

私はATOMICとの相性はイマイチなのですが、小回り用のセカンドモデルが転がってましたので、試してみました。
前後のポジションにやや敏感でしょうか。前に乗りすぎると、テールがズレやすいように感じました。
どっしり感はありません。言葉は悪いかもしれませんが、薄っぺらい板に乗っているような感覚です。だからと言って、安定感がないという意味ではありません。
このスキーでは、ズレを意識して滑るとき、エッジングを緩めるような意識で操作しない方がいいかもしれません。ある程度の内傾角でエッジを立てていた方が安定しますし、スキーを動かすこともできます。エッジホールドはそれほど強くありませんから、コントロールしやすいです。
小回りはもちろん、現実的な(?)大回りまで、十分に対応できると思います。
K2 VELOCITY
L172/R13.0/121-72-111

まだ硬さが残る斜面での試乗だったからでしょうか、
安定性はホドホド、
走りもホドホド、
操作性はマズマズ。
低〜中速で滑っても、もう少し張りが欲しいと感じました。
大回りでは、たわみが解放されても板が走りません。だったらメタルが入っているやつに乗れよ、と言われりゃそれまでなんですが....。
小回りでも、踏んでも思ったより返りが弱いです。だったら自分で動かせよ、と言われりゃそれまでなんですが....。
スピードを上げると、外力の助けを借りることができるのですが、安定性がイマイチ。
昨年の野沢で試乗した今シーズンモデルのような満足感はありませんでした。
VÖLKL PLATINUM SW SPEEDWALL
L166/R15.0/122-74-104

最近の試乗は手抜きで、事前の情報収集は全く行っていません。
VÖLKLでオレンジ色のやつが転がってましたので、
「これって、中〜小回りベースのオールラウンドモデル?」
とスタッフのおっちゃんに尋ねたところ、
『そうですけど、このもうひとつ上があるんですよ。』
上位モデルじゃない方がいいのは目に見えてますので、
「いいよ、これで。」
と言おうと思ったその時、試乗を終えた方が帰ってきました。
『あ、これこれ。』
私ゃその気じゃないのに、おっちゃんは完全にその気になってます(^^;
まぁせっかくですから試すことに。見るとSW。
「SWって、フルロッカーのやつ?」
『そうです。』
去年ASAMAで試乗したときは、内傾角だけで簡単に回ってくれるような印象だったような....。
履いた瞬間はスキー自体の重さを感じましたが、滑ると気になりませんし、しっかりとした安定感があります。
そしてこいつは、たわませてナンボのスキーですね。板の上に乗ったズレズレの滑りでも、そこそこいけますが、内傾角をとって板をたわませると、抜けが良く、走ります。エッジホールドが強すぎることもなく、操作性は悪くありません。
小回りでは、油断してポジションが後ろになると、板に置いて行かれちゃいそうです。
大回りも、まずまず。急斜面で目一杯大きく回るのは、さすがにやや苦手かもしれませんが。
SALOMON X-DRIVE 8.0 FS+XT12
L168/R15.0/124-80-108

サロモンを物色しに行くと、大瀧徹也さんがいらっしゃいました。
ショート系オールラウンドモデルのお勧めを聞くと、
『今ちょっと出払っちゃってます。戻ってくるまで、これに乗ってみませんか?』
センター幅はやや太めですが、最近の板は、だからと言って小回りが苦手とは限りません。
やや荒れ始めた斜面を滑ってみると、軽やかながら、驚くほど安定しています。
サロモンは荷重ポイントがそれほどシビアではないという印象ですが、こいつはやや狭いかもしれません。小回りでは荷重ポイントを外すと、思ったように返ってきません。しかし自分で動かせば素直に反応してくれますので、それほど滑りにくいとは思いませんでした。
大回りは....、普通です(^^
SALOMON X-RACE+RACE PLATE XX
L165/R12.6/120.2-70.2-104.2
昨年も試乗していますが、ほぼ同じ印象ですから継続モデルでしょうか。
斜面は荒れて、ボソボソの雪が溜まっている所もあります。
そんな中で大回りで滑ってみましたが、良く走りますし、安定性もいいです。スペック上のラディウスの小ささは、全く感じません。
小回りでは、雪が柔らかいこともあるかもしれませんが、急激に返ってこないので扱いやすいです。急斜面でも足許に戻ってくれますので、余裕を持ってコントロールができました。
試乗を終えて返却。
『脱ぎっぱでいいですよ〜。』
と言われましたが、ラックに戻そうと手に持ったところ、
「お、重っ!」
滑っている時は全く感じませんでしたが、滅茶苦茶重量があります。ゲレンデまで長い距離を歩かなくちゃいけないスキー場では、ちと疲れるかもしれません(^^;
OGASAKA KS-RS+RC600FL
L165/R15.1/116-70-101

時刻は12時半。皆さんランチの真っ最中のようで、ゲレンデも空いてます。私もお昼ご飯にしよと思ったのですが、オガサカを覗くと、こいつが転がってました。65はいつも出払ってたのですが....。
ということで、ランチ前最後の試乗。
非の打ちどころがないとは、こういうことなんでしょうか。
大回りから小回りまで、高速から低速まで、滑り手のリクエストに涼しい顔で応えてくれます。それも完璧に。
特に印象的だったのは切り換えのスムーズさ。山回りから切り換え、そして谷回りへと、シームレスにターンがつながります。
アラも見つからず、
「こんなに回っちゃうのかい。」
と難癖をつけるのが精一杯。
しかし....。
スゴイなぁと感心はしたのですが、不思議なことに心からの満足感はありませんでした。
私の勝手なイメージなんですが、Keo'sって、一見乗りやすいんだけど、どこか尖がっているところがあって、ちょっとだけ元気なスキー。尖がったところに文句も言ったけど、それでも楽しかった。
でもだんだん尖ったところが削られちゃって、ちょっとだけ元気なUNITYみたいになっちゃった。
いや、あくまでも私の個人的な勝手な感想です(^^;
性能には文句のつけようがないんです(^^;;
午前中に試したのは、これ以外に
OGASAKA TC-SZ(165)
STÖCKLI LASER CX(170)
の2台。
来シーズンの新板候補のため、再試乗です。
TC-SZは、私にとってはやや強いでしょうか。
LASER CXのしなやかさには、正直ヤラれてます。
が....、LASER SXも、なかなか魅力的(^^;
やっぱり最終決定は、GWの野沢試乗会かぁ。
STÖCKLIの弱点