
テーマは「2010-11 シーズンを振りかえって」。
まずはメンタルトレーニングのお話から始まります。
イチロー選手や中村俊輔選手も指導している滋賀大学名誉教授の豊田先生との出会いにより、初優勝に向けてどのように目標設定をしたのか、そして2連覇にあたっての技術レベルの目標設定がどのようにメンタル面に影響したのかについて、紹介していただきました。
続いて、“自然で楽なスキー HYBRID SKIINGの追求”について。
このなかでは、
1.ニュートラルポジションの追求
2.重さと着力点
3.身体運動のコントロール
4.コブへの挑戦
という視点から解説をしていただきます。
まず、ニュートラルポジションの追求について。
従来のニュートラルポジションは、山脚が谷脚よりも曲がった、両脚の長さが違う状態だが、今のニュートラルポジションは、両脚の長さが揃った状態。ここから谷脚を緩めることでターンを始める。
落差は、谷脚を緩めて取るのであり、自ら仕掛けて取るのではない。つまりニュートラルポジションをつくることが落差につながる。
そして谷脚を緩めることができれば、外スキーが早く使えるようになり、谷回りでのコントロールができる。ただし谷脚を緩める際、スキーヤーの重さは両スキーの間にあることが必要であり、重さが谷脚を飛び越えて内側に入ると、外脚が使えなくなってしまう。
次に、重さと着力点について。
丸山さんは『重さを外さない』というイメージを持っているそうで、これは重さ(着力点)を両脚(両スキーのアウトエッジからアウトエッジまで)の間に置き、両脚を飛び越えないということ。そのために両脚の長さをうまく変えなくてはいけない。
スキーは重さが乗っていないと滑らない。重さの変化で滑るスキーをコントロールする。
そして「内脚主導と外脚従働」という言葉を、インタースキーでは「主導」を"Leading"、「従働」を"Following"と英訳して、各国に伝えた。
フリー種目での重心移動は、着力点を自分で操るのですが、振り子の大きさをコントロールするようなイメージで重さを動かすとのこと。スキーを動かすのではなくて、脚の長さを変える。ロングターンではできるけど、ショートターンになるとスキーを動かしてしまう人が多い。(『技術選にショート・フリーなんて種目があるとおもしろいのでは?』だって(^^)
最後に、重心の動きと身体の動きにはタイムラグが必要で、そこで出てくる動きを逆モーション、身体のパーツをセパレート(例えば上半身と下半身とか)して、それぞれを同じように使わないことをセパレーションと表現してました。
続いて、身体運動のコントロールについて。
二軸の動きが大事だが、身体のねじれがあるとスキーだけではなく、日常生活にも影響するので、健康のためにもこれを意識したオフトレーニングを。
両脚の長さが揃っているときは二軸(右肩と右脚を結ぶ軸、左肩と左脚を結ぶ軸)で良いが、ターンの中ではクロス軸(右肩と左脚を結ぶ軸、左肩と右脚を結ぶ軸)の意識が必要になる。
最後に、コブへの挑戦。
モーグルの西選手との練習の話が出てきましたが、自分たちはコブの中では山回りだけだが、西選手はコブの中でも谷回りをしている。これは前回の柏木義之さんの話と全く同じです(^^
そして、どうやってコブをHYBRIDで滑るか....。済みません、このあたりは油断してて、メモがどこかに吹っ飛んでます(^^;
前半がちと長くなりましたが、ここで休憩。
後半の冒頭で、OGASAKAのスタッフからロッカースキーの紹介がありました。OGASAKAはフロントだけがロッカーになっており、フロント・フロート・システムって呼ぶんだそうな。丸山さんの感想は、『スキーをさばく動きがあまり必要ない。浮遊感がある。圧が逃げながら、推進力がある。』とのことでした。
その後、今年の技術選でのご自身の滑りのビデオを題材に、前半のお話を実際の動きの中で解説していただきました。
丸山さんのお話は、すご〜く良くまとまっていて、本当に分かりやすかったんですが....、うまくまとめることができませんでした(^^;
今回も、メモと記憶をもとにしましたが、内容の誤りは私の聞き違いや理解不足によるもので、責任はすべて私、中毒者にあることを申し添えます。
次回のセミナーは、7/7(木)です。