試乗会の開始時刻は10時30分。ずいぶんと遅い時間だと思ったら、リフトの運行開始時刻が10時30分だった(^^;おかげで朝はゆっくりできました。自宅で朝食を済ませ、出発が7時。それでも高速が気持ち悪いくらい空いていたため、現着は10時でした。
受付を済ませて、早速試乗開始。
KANDAHARさんはレーシング系のショップですから、並ぶスキーもレーシングモデルが中心。でも数は少ないですが、エキスパートモデルも用意されています。普通の試乗会はエキスパートモデルに人気が集中するのですが、今回は逆。ま、これが狙いだったんですが....。
ということで、以下、レーシング系ショップの試乗会で、レーシングモデルを1本も履かなかった、バチ当たりな中毒者のインプレッションです。今回も、ターゲットは大〜小まで対応できるオールラウンドモデル。長さは165〜170cm程度、ラディウスは15m前後を目安にしました。
毎度のことですが、このインプレッションはスキーの性能を語るものではなく、限られた状況における滑走で感じた印象を記録するものです。当然のことながら、中毒者の好みが色濃く反映されてます(だからか?今回もSALOMONは試乗せず)ので、ご承知ください。
ちなみに雪の状態は乾雪。前日の降雪を圧雪した大変滑りやすい雪です。ASAMA2000にしては暖かかったものの、春のゲレンデ特有のグサ雪には終日なりませんでしたが、午後になると大分荒れました。

まずはオガサカへ。
SGのニューモデル情報を見ると、今シーズンも横文字のよくわからない新兵器を搭載したようです。しかし....、潔いことに並んでいるのは全てTRIUN。まぁ、レーシング系の試乗会ですからねぇ。「それでは」ってんで、TRIUN Sの試乗を開始....する訳ありません。数年前ならともかく、今やレーシングモデルに乗る、気合も根性も技術も体力も皆無です(^^;
STOCKLI LASER SC
L170/R14.9/122-72-104

一本目は、潔く立ち去ったオガサカの隣に並んでたストックリーです。以前から気にはなっていたメーカーですが、機会がなく一度も試したことはありませんでした。
メーカーのお兄ちゃんが熱心で、いろいろと話をしてくれました。特徴としてはサンドイッチで板を作った後、センター部分に縦溝を掘り、そこにポリアミドを流し込むことで、トーションをコントロールしてるんだとか。また、メタルが入っているが、隣に並んでたLASER SX(今シーズンからの継続モデル)と比べると薄いため、フレックスは出やすいとのこと。
ま、能書きはともかく、お手並み拝見ってんで滑ってみてびっくり!すごくいい!!
まず安定感が素晴らしい。大回りでは、意識的に内傾角を強めるとエッジが雪面をがっちりと捉えますが、角付けを緩めれば素直にズレてくれます。荷重の強弱にも、素直に反応します。抜けも良く、ターン後半を引っ張りすぎなければどんどん加速してゆきますが、足許から返ってくる反応が分かりやすく、安心して滑ることができました。
小回りでは、板の返りがマイルドなため、比較的ゆったりとしたターンになります。スキーが内に入りたがらないため、落差もとりやすいと思います。
唯一の問題は価格。板だけでも、諭吉さんが10人束になっても敵いません。これにプレートとバインディング....。あぁ、恐ろしい(^^;;
ATOMIC DEMO X TYPE-A
L164/R16.6/112-70-96

続いてアトミック。今度のお兄ちゃんは、一転して寡黙。
『ソールサイズは?』
「292。ところでATOMICのエキスパートモデルって、いろいろあるけど、こいつのレベルは?」
『デモ系のトップモデルです。』
私にとっちゃ、守備範囲外の板のようです(^^;
第一印象は、乾いた乗り味(微妙な表現ですみません)。もうちょいしっとりした乗り味の方が、好きかなぁ。この時点で、やる気が無くなってます(^^;それでも気を取り直して、何本か滑ってみました。
荷重ポイントを外さなければ、足許はしっかりと安定して、走りも素晴らしいです。油断してヘロヘロ滑ってると、身体が置いてかれちまいそう(^^
エッジホールドに関しては、勝手に、強烈なものを想像していたのですが、それほどでもありませんでした。
大回り系の安定性を求めるのなら、少なくともあとワンサイズは長い方がいいでしょう。また、返りが結構強いので、それを推進力に生かすことができる技術が必要だと思います。私にゃありませんけど(^^;
VOLKL PLATINUM SW
L165/R13.1/120-66-101

VOLKLは、以前は1台で何でもいけそうなオールラウンドモデルがあったんですが、最近は細分化が進んでます。当方のリクエストに対しては、
『ホントは170cmの方がいいと思うんですけど、今回は入ってないんです。』
ということで、Rはちょい小さめ。
まず大回り。安定していて操作性も大変良く、エッジングの調整もしやすいです。もう少しターン後半の抜けが良ければなぁ。
また中〜小回りでは、Rが小さいこともあり、板が内に入りたがります。積極的に落差をとってやることが必要のようです。
メーカーのお兄ちゃんの言う通り、オールラウンドに使うには、ちと中途半端な気がします。できれば170cmも試乗してみたいところ。
HEAD i.Supershpe Speed
L170/R14.6/116-68-100

このモデルがデビューした時に試乗して、なかなかの好印象を持った記憶があります。それからもう何年経ったんでしょうか。その間にも細かいリファインが続けられたことと思いますが、メーカーのお兄ちゃんに聞くと、
『基本的なフィーリングは変わってないはずです。ただKERS(カーズ)が搭載されたんで、走りが良くなってます。』
とのこと。なんだかスキーもF1みたいになってきました(^^
早速、大回りから。エッジがガッチリと雪面を捉えるタイプではありませんが、安定しており、操作性も非常に良いです。
小回りでは、板の返りがマイルドで、ゆったりと滑ることができます。この頃には、斜面が大分荒れてきましたが、板が暴れることもありません。
この板に何か不満があるか?と聞かれれば、何もありません。普通に良いスキーだと思います。でもね....、面白いスキーじゃないんです。それがこのスキーの特徴なのかもしれませんが、せめて何かひとつでも「おぉ、いいねぇ!」というモノが欲しいところです。
ELAN AMPHIBIO WAVEFLEX 14
L168/R14.1/125-74-104

アンフィビオって読むんでしょうか?なんだか舌をかみそうな名前です(^^
メーカーのお兄ちゃんの第一声。
『最初から左右が決まってます。』
板のアウトサイドがロッカー形状になっているため、ターンに入りやすいんだそうです。またキワモノかと思って、
「一般のゲレンデスキーヤー向けですか?」
と聞いてみたところ、
『いえ、技術選でも使ってます。』
あはは、また守備範囲外の板だわ(^^;
まぁせっかくだから、とりあえず大回りを....。と、おぉ、確かにターンに入りやすい。切れはそれほどでもありませんが、難しさは全く感じません。内傾角を強めてゆくと、それに従いエッジのグリップも上がってゆきます。
この板も返りはそれほど強くありません。小回りで滑ってみると、深回りも浅回りもOK。荒れた斜面も滑りやすいです。
板のばたつきも少なく、安定性にもすぐれた、安心して乗れるスキーだと思います。コスメは....、好みが分かれるところでしょうか(^^;
この時点で15時15分。スタートが遅かったとは言え、昼食の休憩を挟んで滑りっぱなしでしたので、そろそろ疲れてきました。最後にもう一度、荒れた斜面でSTOCKLIのLASER SCを試してみました。全く問題ありませんでした。滑ってて笑っちゃうくらい、気持よく滑れました。
しかし....、高っけぇなぁ(^^;来シーズンはブーツも新しくする予定だしなぁ(^^;;
まずは金策です。
帰路も